経営者の生産的時間の作り方

      2021/09/10

ようこそ 岡山の経営コンサルタント カカトコリです。

埼玉から神奈川、静岡を回って思い出したことがあります。

世間一般は、三連休だということ。

土曜日は、ゆるめのスケジュールだったけど、江の島、茅ケ崎、熱海、鎌倉などの行楽地は雨が降っていても観光客には関係ないみたい。

安全第一、手柄は二番。

と、こころの中で念じながら、イライラを吹き飛ばしながらの、次の目的地である、山梨に移動中。

休憩かたがた、経営者さんに必要な時間管理術を考えてみました。

写真は、元総理の小泉さんもお参りしたという、走水神社で。

◆ 経営者の生産的時間の作り方

「よっしゃぁ~~、これで、全国制覇じゃ」

ホテルにこもって、事業計画を練りながら、描いてみたのは、30年後の組織図。

そこには、本社が地元岡山で、他の9つの地区には支社や支店が描き込まれていた。

翌年に社長就任を控え、先代社長とは違う「何か」で認められたいと妄想を膨らませていた。

当時のカバーエリアは、中四国九州と近畿の一部。

まだ、インターネットもホームページも、予算がたっぷりある大手企業のものだった、元号が昭和から平成に変わったばかりのころの事。

「経営者の生産性を上げるには、紙とペンを持ち、引きこもる事」

ということで、中期事業計画と超長期ビジョンを作成してみた。

あれから、もうすぐ30年。

全国展開はしたものの、支社どころか、支店も営業所もいまだに一か所もない。

夢は潰えたのか? 否、着々と現実化しつつある。

社会インフラの整備、特にうまく使えば、時空を超えることができる、インターネットのおかげで。

情報の収集伝達、報連相、コミュニケーションは、インターネットとスマホが有れば世界中、24時間いつでも、どこででも、誰とでもできる。

ここで問題が発生する。

経営者は頼られる存在なので、どこにいても、連絡がついてしまう。

いつでも、どこにいても連絡が取れることが、経営者の生産性を著しく邪魔してる。

事業計画を作ったり、経営方針や営業方針、社員教育方針などなど、ヘッドワークをするには集中できるまとまった時間が必要になる。

細切れでやっても本当に成果があがる経営指針書なんて作れない。

なので、いかにして、生産的時間を確保するかが経営者、特に中小企業経営者の多くが抱える需要な課題である。

さて、具体的に取り組むべきことをお話ししましょう。

その前に、質問です。

自分の両親や子供が危篤になっても仕事を続けなきゃならないですか?

自分自身が骨折などの大けがをしたり、心筋梗塞のような緊急な対応を求められても、目の前の仕事を続けなきゃならないですか?

「自分がいないと仕事が回らんのよ」

と言われる方が、特に中小企業の経営者さんには多いけど、風邪などで休んで出社した時、会社は無くなっていますか?

カカトコリさん自身の経験を紹介しましょう。

約10年前の事です。

ガンを発症し、病院のベッドでマップを書きながら、考えてみました。

本当に自分でなければできないことって、どんな仕事(作業)なんだろう?

病気が病気なので、いつ死ぬか判りません。

社長が死んだからと言って、会社が無くなるようでは、一緒に仕事をしてるスタッフに失礼じゃないか?

そこで、自分のやっている仕事を2つに分けてみました。

1. 教わったこと

2. 教わってない事

超スーパーウルトラびっくりしました。

約98%の仕事が、教わったこと。

つまり、教えることができる事。

教えることができるのに、勝手に「自分でないとできないから」と、部下に仕事を教えないのは、部下の成長を邪魔してないか?部下の活躍のチャンスを奪ってないか?そんな発想で考えてみると、完璧じゃないにしても、部下にドンドン仕事を回していくべきなんだろうな。

そして、本当に自分でないとできない経営者の専権事項に特化すべきなんだろうな。

特に、50年後、30年後を視野に入れた経営指針書作りに。

ここで、注意を

何のために部下に仕事を回すのか、具体的に説明しないと、社員さんは「やらされ感」ばかり感じて、反発しますよ。

たとえば、こんな感じで、社長になぜ時間が必要なのかを説明して下さいネ。

「今後の、わが社の30年先を見越して、どんな事業展開をするのか、仕事を通じて社会とどんな関わり方をしたいのか、全社員が働き甲斐を持ち楽しく仕事をするにはどうすればよいのか、などなど、目先の事と、将来のことを考えるために、まとまった時間が欲しいので、皆さんに協力をお願いしたい。」

このとき、肝心なのは、自分自身の言葉で語る事。

メモを見てもダメ出し、書いたものを読み上げるなんて、言語道断。

なぜ自分自身の言葉で語る必要があるのでしょうか?

熱意が伝わらないからです。

上手く話す必要なんてありません。

一番大切なのは、本気だと伝えること。

さて、まとめに入りますね。

経営者にはヘッドワークをするためのまとまった時間が必用だと社員さんに説明する。

そのためには、社員さんの協力が不可欠、協力を依頼する。

日常業務の渋滞を起こさないために、教わったことは教える。

とにかく、始めましょう。

上手くいかなければ、いつでも相談に乗りますので、遠慮なく。

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 『チームの生産性をあげる。』(沢渡 あまね著 ダイヤモンド社)
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 『1440分の使い方 ──成功者たちの時間管理15の秘訣 』(ケビン・クルーズ 著 パンローリング )
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