会社を起業するなら顧客満足を忘れるな

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◆　会社を起業するなら顧客満足を忘れるな

「それって、お客さまがつらい作業から解放され、効率も上がるよね」

ある新規ビジネスを立ち上げた時に、直感的に思ったことです。

ビジネスの基本は代行業。

誰かの代わりに自分がしてあげることで、相手が価値を認めて、かつ、こころからの感謝を込めてお金をいただくことで成り立っています。

ビジネスがうまくいかないのは、この「心からの感謝」の部分が抜けているのではないでしょうか。

より速く、より丁寧に、より安く、より高品質などなど、お客さまが求める要素はすごくいっぱいあることでしょう。

それらに対応することができるのはプロなんだから当たり前。

さらにその上を行く「こころのからの感謝」をしたくなるようなお仕事をしているかどうか。

つまり、本当の意味での顧客満足をしてもらえているかどうかじゃないでしょうか。

ところが、起業を予定している人たちの話しを聴いていると、自分が売りたいものや、流行っているものを売ろうとする人たちの多いこと、多いこと。

たしかに、まだ、だれも提供していないような商品やサービスならうまくいきそうに思えます。

私も、最初のビジネスを立ち上げた時には、絶対にうまくいくに違いないと思っていました。

ところが、そこそこ儲かっているのがもれたのか、あっというまに同業者が現れました。

しかも、料金が半額。

ぶっちゃけ、「真似するな」とは言わないけど、半額は無いじゃろう、と思いましたよ。

そもそも、真似されないようなら、マーケットの見込み客からも魅力が無いってことだから。

たしかに、半額でも利益は出るんですが、それは仕事量が多い時のこと。

固定費をかかると、あまり美味しいビジネスではなくなってしまうのです。

もっとも、そんなことも言っていれないのですぐに価格改定をしました。

その時点では、めぼしい常得意さまにしか情報を流していなかったので、すぐに価格改定をしたからと言って、一般のお客さまに不信感を抱かれることはありませんでした。

おかげさまで、地域ナンバーワンのシェア率をとることができました。

ちなみに、ここ肝心なところなのですが、なにか新しくビジネスを立ち上げるときには今回のように、本音で話ができるお客さまからアドバイスをもらうことにしています。

実際に、価値を決めるのはお客様なので、値付けや販売方法など、こと細かくヒアリングしてビジネスとして成り立つかどうかを判断しています。

このようにして立ち上げたビジネスが失敗することはまずありません。

しかし、業績を決める要因は業界内だけではありません。

消費者の価値観やライフスタイルは大きな流れの中で絶えず変化しています。

これは、外部の要因なので、自社の努力だけではどうにもなりません。

もちろん、業界の努力でもいかんともしがたいものがあります。

このビジネスもその例外ではありませんでした。

立ち上げて、もうすぐ２５年になります。

以前、日本経済新聞社さんが『企業３０年説』を発表しました。

どんなビジネスでも３０年で寿命が来るというもの。

今では、採算が合わないビジネスになってしまいました。

ただ、このビジネスを体験したことで、お客様とのコミュニケーションがいかに大切かを学びました。

自分の売りたいものではなく、お客さまの欲しがるものを提供する。

その方が、ビジネスが簡単だと思いませんか？

ビジネスを簡単にするために、お客さまと本音で語り合える努力をしていますか？

大切なので繰り返します。

「こころからの感謝」をいただくことが、起業を成功させるコツなのです。

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