二千年続く課題解決法とは

      2021/09/10

ようこそ 岡山の経営コンサルタント カカトコリです。

今週は何の因果か、青年経営者と絡むことが多い。

若者のエネルギーを吸収するために近づいた面もあるんだけどな(笑

カカトコリさんも、いきなり、おじさんになったわけでもないので、若者の気持ちも、ぶつかる壁もよく解ります。

だてに、20年近くも経営者として、また、経営コンサルタントとして仕事をしてきたわけじゃない。

「物事の本質は歴史から学べ」という師匠の教えに従い、世界三大宗教と言われている、仏教、キリスト教、イスラム教もそれなりに学んできました。

結論的に言えば、思いだけでは活動をすることはできません。

数字的な根拠と、目標数字をクリアするために、賛同者を得る仕組みづくりが成果を分けることになります。

そのためには、自分が抱えている課題を抽出し、適正に対処する方法を身に着けないといけません。

今回は、2000年前から続いている、課題の整理方法を紹介しましょう。

歴史の波にもまれ、続いているということは、本質的な対処方法だということです。

日頃から涙ぐましい努力をしとるんよ

◆ 二千年続く課題解決法とは

本日紹介するの課題解決法は、元々、約2000年前に医学に貢献したヒポクラテスが提唱した患者の訴えに対処する方法。

ところで、ヒポクラテスと言えば、1980年に公開された元キャンディーズの伊藤蘭ちゃんが主演した映画『ヒポクラテスたち』を思い出してしまうのは、カカトコリさんだけだろうか?

閑話休題。

ヒポクラテスは患者の訴えを次の4つに分類したのだとか

1. 基本的な課題の兆候のひとつ

2. 患者には例外的だが、専門職からみると一般的な課題

3. 真新しい兆候だが、一般的な対応が可能なもの

4. 真に例外的な課題

ひとつづつ、ビジネスシーンに置き換えて事例を挙げてみよう。

「基本的な課題の兆候のひとつ」の事例として「資金繰りが悪化している」と言う状態を考えてみましょう。

そもそも、資金はどうやって生まれるかという理解不足が原因です。

うそのような本当の話し。

資金は自己資金か外部資金の二つしかあり得ません。

外部資金の一般的なものが、金融機関からの融資です。

融資は基本的に担保を必要とするため、限度額が決まってきます。

自己資金は日々の営業活動を通じてもたらされる利益が源泉です。

利益は、集客し、告知し、お客様があなたの商品やサービスに対して財布のひもを緩めてくれた時にしか発生しません。

売上の基本公式は次のようになります。

  総売り上げ=客単価×客数×リピート率

  利益=総売り上げ―経費

客単を上げる

客数を増やす

リピート率を高くする

経費を抑える

基本的な課題解決策は上記になります。

ちなみに、売上を3割り増やしたいならどうするのが簡単でしょう。

客単を一割、客数を一割、リピート率を一割 それぞれ増やす方が、ひとつだけの要因を三割改善するよりも簡単です。

具体的には

 1.3=1.3×1×1=1.1×1.1×1.1

試しに、電卓をたたいてみて下さい。

なお、経費削減のうち、宣伝広告費のような集客のための経費を削ってしまうとビジネスの将来が危ういことになってしまいますので、ご注意ください。

次の「当事者にとっては例外だが、専門職からみると一般的な課題」の事例として事業承継を考えてみましょう。

中小企業の社長の平均的な在職期間は約25年ですから、そうそう起こることではありません。

株式の事、抵当に入っている不動産があり名義が個人の時にはどうするのかと言う課題、会社との金銭の借り入れや貸し付けがある場合、不動産が個人名義の場合の家賃、代表権・・・さらに、現実問題として先代が恒例の場合には、認知症の問題も絡んできます。

カカトコリさんが絡んだ事例では今のところ具体例はありませんが、先代の愛人問題や、婚外子がいる場合もあるらしいです。隠すものと言えば、過去には隠し口座の事もあったらしいです。

なんせ、中小企業の場合、公私混同というか、名義がどうなっているかで事業承継だけでなく、相続の問題にも発展することが多々あります。

相続が絡むと専門的な知識や豊富な事例をもっている専門職の出番になります。

相続が絡んでくるとさらに問題がややこしくなることは間違いありません。

専門の先生のお世話になることを強くお薦めします。

次に行きましょう。

「真新しい兆候だが、一般的な対応が可能なもの」の事例として、避けて通れない課題のひとつである「働き方改革」を挙げましょう。

働き方改革のひとつで、かかとこりさんが気になっているのが、年間有給休暇を最低5日は取得させなくてはならない、と言うのがあります。

弊社の現行のルールは、忌引き、病欠は有休にカウントしない。

有給を取得する基本ルールは「好きな時に、好きなだけ休め」

カウントも集計もしていません。

今後の対応をどうするか、社労士の先生の指導を仰ぎながら社員さんたちを巻き込みながら協議する予定です。

なぜ、社員さんを巻き込みながら協議するのかと言うと、今後、何度も話し合うことになるかもしれないリスクを避けることと、コンセンサスを得やすくするため。

有給休暇そのものは、社員さんたちの当然の権利です。

しかし、仕事が楽しく休みたくない社員がいたらどうするかという次の課題も出てきます。

お互いに気持ちよく働ける労働環境を創り上げるために忌憚のない協議が必要になると思うし、せっかくのチャンスなので、お互いの本音をぶつけ合い、より生産性の高い、良い会社にしたいと考えています。

最後の「真に例外的な課題」については、残念ながら事例を思いつきませんでした。

ちなみに、7月の西日本大豪雨をきっかけに、危機管理委員会が本格的に活動を開始し、従来の、「経営者が現役で亡くなった時の対処法」に加え、自然災害、重大事故、病気(伝染病も含む)なども、基本対応策を作成中です。

しいて言えば、出張中の飛行機事故も考えてみたのですが、弊社の場合は「経営者が現役で亡くなった時」の原則に基づき社員さんにも応用が可能でした。

問題解決も、課題解決も、いかに例外を少なくするかがキモになります。

日頃から、いろいろと考えておきましょう。

どんな状況でも経営を継続し、お客様のお役に立ち、雇用を確保するためにも。

日常業務の対応に追われる社員さんに代わり備えることは経営者の重大な責務ではないでしょうか。




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