なぜ、会議の成果が上がらないのか?
2018/03/07
ようこそ岡山の経営コンサルタントカカトコリのブログへ
◆ なぜ、会議の成果が上がらないのか?
「今まで8時間かかっても成果の上がらなかった会議がたった2時間で次々に成果が上がるようになりました。
議案も次々に片付きウソのようです」
会議の成果が上がらない結論を先に言ってしまうと、実にシンプル。
決めるべきことを決めないから。
だれにとっても、会議の時間は短い方が良いですよね。
より良い会社にしたい。
売上をもっと増やしたい。
会社の将来をどうするか。
いろんな会議があるでしょうが、なんといっても一番多いのは、いかにして売り上げを増やすかじゃないでしょうか?
そして、売り上げを運んでくださる見込み客をいかにして集客するか。
でも、みんな知ってるのは、いくら会議を開いても成果が出ないという事。
なかにはこんなことを言う人まで出てくる始末。
「売上は内部にない。
外部にしかないんだから、無駄な会議なんかやめてお客さまの対応時間に使おう」と。
しかし、単純にお客さまを追いかけていると、地雷を踏んでしまうことになる。
未回収金が発生したり、とんでもないクレーマーと取引してしまったり、最悪、スタッフのやる気をそいでしまうような性格の悪い人を選んでしまう。
実は、その根本的な原因は、ちゃんと成果が上がる会議の仕方を知らないから。
そして、冒頭でも言ったように、成果が上がる会議とは決めるべきことを具体的に決めていく事。
いつ
だれが
何を
どのように
何のために
だれのために
予算
目標
期限(または時期) などなど
では、本来決めるべきことが決まらないのはなぜか?
ポイントは2つある。
責任者が決まっていないこと
そして、決まったことを実行するための時間を確保しておかないから。
ここで言う責任者とはプロジェクトの責任者ではなく、最終的な責任者のこと。
現実問題として、行政機関や大企業なら、ひとつのプロジェクトで責任者に責任を取らせるというかたちで、左遷や出向や辞職という選択肢もあるだろう。
しかし、我々のような中小零細企業がそんなことをしていては、あっとうまに、社長しかいなくなってしまう。
これでは、組織経営はできない。
一時的な失敗は未来につながる体験の蓄積にしか過ぎない。
2つめは「ひらめくは一瞬」と覚えておいてほしい。
どんなに素晴らしいアイディアをひらめいても、それを実行計画に落とし込み、さらに売上や利益に結び付けるためにはビジネスによるけど3年から5年くらいはかかる。
その間、いかに辛抱してアイディアを育てていくか。
ビジネスモデルの構築。
戦略立案。
具体的なスタッフにしてもらうべき戦術への落とし込みの教育と訓練。
さらには、それらのフィードバックとバージョンアップ。
それらのまとめとしてのしくみ化。
これらを主観を交えず、いかに客観的に決めていくか。
その根拠となる数字の読み方ももちろん重要。
大切なので繰り返すが、これらの事がちゃんと具体的に決まっているだろうか?
実はこの会議運営方法に切り替えるにはそれなりの覚悟も必要です。
非営利組織ならまだしも、民法で「利益を追求する集団」と認められている「会社」ですらこんなことを言う人が必ず出てきます。
「自分の頑張りは認めてくれないのか」と。
実は頑張ることと、成果の間には数学のような明確な関係性はないのです。
ビックリしました?
重要なのでもう一度言いますね。
頑張ることと、成果の間には厳密な相関性はない。
そもそも、頑張って成果が上がるのは条件があるのです。
その条件とは、頑張ればもっと成果が上がるしくみが出来ているという条件が。
ビジネスモデル、経営戦略そしてしくみ化。
この部分が間違っていると、いくら頑張っても成果は上がりません。
そして、すでに出ているデーターを感情を込めず、ニュートラルな気持ちで、あるがままに見つめる姿勢が重要。
逆に言えば、ビジネスモデルと戦略がきちんとできていれば成果は上がるのです。
そう言う意味では、会議のしくみ化そのものが、成果を上げるための最重要ポイントと言うことになります。
自社が目指す将来はどんなものなのか。
その為にはどんな行動が必要なのか。
つまり、経営理念をベースにビジネスモデルと経営戦略を立案し、決めたことを実行し育てるための時間が必要になるのです。
ところで、誤解の内容に言っておきます。
頑張りそのものを否定する気は微塵もありません。
むしろ推奨します。
ただ、頑張る方向を間違えないで欲しいという事です。
頑張る方向とは、全社員が参加し、いろんな部署でしくみ化を頑張ることです。
最後になりますが、成果の上がる会議の議題を運営するときのコツをひとつ紹介しましょう。
成果の上がる会議をやろうとすると、つい、新しいことをやろうという方向に進みがちになります。
実は、その前に決めるべきことがあります。
それは、止めるべきことを決めることです。
先ほども言いましたが、成果の上がらないことを必死になってやることほど無駄なことはありませんよね。
それに、止めるべきことを先に決めないと、一度にひとり分しか食べれないのに、トンカツとラーメンとお寿司とカレーと一度に十人前も食べてしまうようなもの。
時間もお金も人員も限られているのに、永久に求人を繰り返すという現実的でない事業計画になってしまいます。
なにかを得ようと思えば、何かを捨てる覚悟が必要なのです。
たとえば、良くあるのが売上至上主義による営業効率の悪化。
値引き要求が許容範囲を超えている
納期に無理がある
自分都合のクレームをしてくる
などなど、売り上げばかりを追いかけていると地雷客が集まってきます。
地雷客とはなにか?
地雷には種類があり、この場合の地雷は対人地雷を意味しています。
対人地雷は兵隊を殺しません。
怪我をさせるだけです。
戦場においてまさか負傷兵を放置するわけにもいかないので、近くの兵士が救助に向かいます。
もし、殺してしまえば救助兵は必要ありません。
救助活動は一瞬で終わりません。
つまり、負傷兵を作ることで敵の戦力を効率よく奪うことができるのです。
むごいですよね。
片足を吹き飛ばされた兵士のその後は。
なので、故ダイアナ妃が撲滅活動をしていたのは有名な話し。
閑話休題。
だれも地雷客は欲しくないですよね。
なので、自社の理想とするお客さまと、地雷客を決めておくのです。
その中間のお客さまなら問題ないですよね。
嫌な客がいなくなったら、スタッフも働きやすくなるし、経営的にも時間もお金も節約できるようになります。
断りの理由や方法はまた機会があれば、お話しします。
地雷客は熨斗を付けて、売り上げ至上主義の同業者にプレゼンとしてあげましょう。
きっと喜ばれますよ。
さて、まとめましょう。
成果の上がる会議は決めるべきことを具体的に決める事。
決めるべきことの中にはやることと、止めることがある。
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追記
ビジネスモデルの構築や戦略立案は間違えてしまうと大変なので、専門家のアドバイスを求めることをお奨めします。
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