不都合な真実と向き合いフィードバックをもらおう

      2021/05/09

ようこそ岡山の経営コンサルタントカカトコリのブログへ

◆ 不都合な真実と向き合いフィードバックをもらおう

「えっ!
そんな話になってんの?」

ある老舗企業で実際にあった話し。

法人相手のルート営業。

昔ながらの足で稼ぐ式の営業では採算が合わなくなってきたので、通販に移行することが戦略会議で決まった。

ただし、急に毎週の定期訪問を止めるわけにはいかないという現場の意見も尊重し、徐々にソフトランディングすることになった。

具体的には、毎週の定期訪問を隔週にし、一年後には月一にし、徐々に訪問回数を減らし、空いた時間で新規ビジネスの立ち上げをするということに会議で決まっていた。

ところが、ある地区の中の上得意先にたまたま、近くを通ったからという理由で社長が挨拶にお邪魔すると、すごいお叱りを受けたのだとか。

「もう、あんたのところは来ないんでしょ!」と。

よくよく、話しを聴いてみると、担当営業マンが「ろくでもない地区なので、もう行くなと言われた」と発言していたという、不都合な真実が明らかになった。

まさか、営業マンが自社の戦略を誤解しているとも思わなかったし、そんな重要な戦略を社外の人間に言うとも思っていなかったその社長は愕然としたそうだ。

しかも、その担当営業マンの肩書には取締役がついていた。

「戦略の意味をきちんと教えていなかった」と反省してはいたけど、大きな痛手であったことは間違いない。

なぜなら、その客先からライバル企業や同業者に戦略が筒抜けになってしまうから。

もうひとつ、事例を紹介しよう。

これも、同じくルート営業マンの事例。

「そんな客は自社の利益にならないから切ってしまえ」という結論が出ていた客先。

こちらもたまたま社長が訪問してみると、営業マンからクレームとして報告されていた内容は、単なるお客さまからのご要望だった。

しかし、営業マンは叱られたと思い込み、クレームとして毎回の商談を報告していた。

いくら営業マンからの報告にはバイアスがかかるとは言っても、要望とクレームの区別もつかないのかと、自社の営業マンのレベルに悲しくなったそうだ。

もともとその営業マンは断ることが苦手で社内教育でも断ることを教わっていたにも関わらず、なんでも安請負してしまうタイプ。

社員教育に熱心なその社長は、自社の社員教育が足りてないという不都合な真実を嘆いていた。

なぜ、こんなことが起こってしまうのだろうか?

不都合な真実につい感情的になっていませんか?

自戒を込めて言いますが、不都合な真実はできれば聞きたくないですよね。

私も同じなので、気持ちはすっごく解ります。

社長としての経験が足らない頃には私も失敗を繰り返していました。

どのような失敗かというと、部下からの聞きたくない報告に感情的に反応してしまう、具体的に言うと、本来なら報告しにくいことを正直に伝えているのだからほめるべきなのに叱ってしまうという失敗。

もっと言えば、感謝すべきなのに、個人的な感情で怒ってしまうという失敗。

たとえば、子供が自分が大切にしている絵に落書きをしたことを誤ったとします。

その時、どのような反応をするかで、子供との信頼関係を一瞬で壊すことができますよね。

ワシントンの桜の木のエピソードみたいに対処すれば良いのでしょうが、ほとんどの人が人間が出来てないので、瞬間湯沸かし器の如く怒ってしまう事でしょう。

そうなったら、子供は正直でいることが難しくなってしまいますよね。

部下も同じです。

事実を事実として正直に、かつ、正確に伝えてもらうためには傾聴の姿勢で、感情をすてる覚悟が必要になります。

それが、経験が少ないと難しい。

また、報告する側のバイアスを避けるために、事実と感情と意見は別々にヒアリングする必要があるのに、なかなか冷静でいることが難しい。

不都合な真実とは誠実に冷静に向き合うことが求められるのに。

ただ、奥歯をかみしめ、叱らないことを肝に銘じないと、もっと大きな不都合な真実が起きてしまう。

それが、冒頭で紹介したような事例。

会議で全社的に決まった方針や、お客さまからのご意見が意識的か、無意識かは別にして伝言ゲームのように曲解されて伝わってしまう。

では、どうやったらそのような不都合な状態をさけることができるのか?

日頃どんなことに注意しているのかお話しを続けましょう。

折に触れ、どんな会社にしたいか、どんな会社になるべきかのビジョンを語る。

部下が書けている電話のやり取りに注意し、必要に応じて報告を求める。

報告を受けている時に感情的にならない。

報告を受けている時の視線に注意する。ウソをついていると視線が泳ぐ。

報告を受けている時にソワソワしているようだと要注意。

報告内容に無理や矛盾がないかをチェックする。

ウソだと思っても、その場では叱らない。質問して気付かせる。

他にもいくつかあるけど、ざっと書き出してもそれくらいはあります。

そして、自分も同じようなミスをしてきたので、一番の気づきは事務所にこもらないで自分も現場に出てみることです。

現場でじかに感じるお客さまの反応はまさに、事件は現場で起きてるの名言通り。

三現主義というのをご存知でしょうか?

現場、現物、そして現実。

たとえそれが自分にとって、自社にとって不都合な事実だとしても、感情的にならず、あるがままを受け取る。

そこに、歯を食いしばりつつも注意してみて下さい。

リーダーが変われば、組織は変わりますから。

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