企業の目的と社会貢献
2018/03/07
ようこそ岡山の経営コンサルタントカカトコリのブログへ
◆ 企業の目的と社会貢献
「あのさ、法人としても地方税を払ってるよね?」
とある、クライアントさんとの雑談で出てきた言葉です。
前後の会話は守秘義務もあるので、詳しくは書けないのですが、せっかく頑張って経営をしてるのなら、地方貢献や社会貢献もしたよね、というような内容でした。
そもそも、企業はなんのために存在しているのでしょうか?
民法によると、会社とは利益を追求する集団と定義されていますが、それだけなのでしょうか。
単純に、お金だけを追いかけていると、将来、引退を考え始めるときに、きっとむなしい人生だったと思うのではないでしょうか。
たしかに、世の中は経済社会ですし、企業に限らず、どんな団体でも、また個人でもその存在を維持するためにはお金のことを考えなくてはなりません。
でも、もっと肝心なのはココロザシを持って経営しているかどうかだと思うんです。
それが、社会貢献や地方貢献だと思います。
ところが、一部マスコミの影響なのか、本来の社会貢献を勘違いしている経営者さんもなかにはいらっしゃいます。
世間から見て、派手で目立つこと、マスコミ的に表現するなら「絵になる活動」だけを社会貢献だという勘違い。
また、それをあおるような、就職求人に向けての広報活動。
冷静に考えてみてください。
そんな派手な行動だけが、社会貢献なのでしょうか?
雇用の確保、納税、事業を通じての問題解決などなど、普通に企業が存在しているだけでも、立派な社会貢献や地方貢献なのではないでしょうか。
たとえば、一時期、地方では工業団地の誘致が活発に行われていました。
地区によっては、行政から法人税の減税などの融合措置などもありました。
なぜでしょう。
雇用の創出、法人や従業員からの納税などの貢献を受けることが見込めるから優遇措置があったのではないでしょうか。
そう言う意味では、企業の存在そのものが、社会貢献であり、地方貢献なのです。
ところが、勘違いした経営者は自社の経営状態がままならないのに、また、スタッフさんとのコミュニケーションがうまくいっていないのに「ありがとう」と認められることが嬉しくて、もっといえば、社内で認められないから、その欲求を外で満たそうとして見栄えの良い、社会貢献に逃げていませんか。
『看却下』という言葉をご存知でしょか。
まずは、自分の足元を見よという訓えです。
自分が本来やるべきことを棚上げし、逃げていては、良い経営はできません。
なかなか、コミュニケーションがうまくいかないこともあることでしょう。
うっぷんがたまり、どこかで吐き出したいこともあるでしょう。
でも、そんなときこそ、自分の本来の目的に帰る時なのではないでしょうか。
なんのために経営しているのか。
どんな事業活動を通じ、社会貢献や、地方貢献をしたいのか。
自社の経営が満足にできないで、外に逃げるのは止めませんか。
事業の発展こそが、本来の社会貢献、地方貢献につながるんだということを、もう一度考え直してみましょう。
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