利益の8割が無くなったら
2018/03/07
ようこそ小さな会社のための経営コンサルタントカカトコリのブログへ
◆ 利益の8割が無くなったら
昨日はコンサルタントさんのコンサルティングでした。
だれしも、自分のことは客観的に見れないから、コンサルタントをつけてるコンサルタントさんも多いんですよね。
もちろん、私にもお世話になってるコンサルタントさんは居ます。
お互いの専門知識や経験を共有できるので助かっています。
ということで、本日も始まり、始まり
前回は加工業の事例を紹介しました
前回の記事はこちらからお読みいただけます
⇒ https://www.cacatokori.net/blog/20160830340
今回は、商社の例を紹介しましょう。
「紹介したい上得意客がいます」
意気揚々と自慢気に話すクライアントさん。
(ヤバいんちゃうかなぁ)
と、予感は空気を読んでとりあえず、こころの中にしまっておきました。
法人相手のお仕事で、大きなプロジェクトを受注したとかで、積極的に設備投資をしてるお客さんを紹介してくれました。
よくよく話しを聞いていると、そのプロジェクトのために、2年間で、毎年、年商以上の設備投資をしてるとのこと。
(どう考えてもヤバい)
中小企業の事なので、自己資本がそんなにあるわけじゃなく、金融機関からの融資と、手形でなんとか回してる状態。
クライアントさんにしてみれば、直近の売り上げが、前年対比で4割も伸びているので、鼻高々。
すっごく気になったので、他の取引先とのバランスを聞いてみました。
その大きな案件を抱えている客先のウエイトが3割もある。
本当に、ヤバいので、嫌われるのを覚悟で質問してみました。
「万が一、あの上得意さんがいなくなったらどうするの?」
前回の投稿でも言いましたが、上位2割の客が売上や利益の約8割にからんでいます。
今回は、一社当たりの依存度が大きすぎます。
しかも、その大きなプロジェクトがいつまで続くかもわからならい。
資金的にも、どう考えても過剰設備、過剰投資状態。
案の定、紹介されて、一年もしないうちに、資金ショートから不渡り手形を出してしまいました。
クライアントさんの方はなんとかしのいだそうですが、それでも年間の粗利の約8割を無くしてしまったそうです。
そして、受け取っていた手形の処理のため、経営者の個人不動産の一部も換金したのだとか。
経験則なのですが、多くても一社当たりの売り上げは1割以下にしておかないと、いざという時に大変なことになりますよ。
目先の売り上げが欲しい気持ちは痛いほど分かりますが、自社の規模に合った経営を目指しましょう。
そして、「売上の多い客」=「上得意」という考えをそろそろ変えませんか?
ということで、次回は「本物の上得意客」とはどんなお客様なのかを考えてみたいと思います。
お楽しみに
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