チャンスになる正しい判断
2021/09/10
ようこそ 岡山の経営コンサルタント カカトコリです。
ある日、試用期間中の新人社員が頭髪をハデハデな金髪に染めて、出社してきた。
「おぉ~~、〇〇君、カッコイイじゃん。すげぇなぁ」
と、思わずリアクションした。
「社長、後でお話があります」と頭髪に不釣り合いな神妙な面持ちで反応する〇〇君。
朝礼後、二人きりで面談すると、うつ症状があり通院中とのこと。
なんとか、彼の居場所を作りたいと思ったので、採用試験の最終試験を早めに実施することにした。
当時、障がい児を抱えるママさんスタッフもいたので、障がいそのものに対する問題はない体制にはなっていたので、あとは〇〇君本人の問題。
ちなみに、最終試験は全社員との個別面談。
「その人と一緒に仕事をしたいと思うか」を判断してもらう。
なんせ、社長が毎月、半分は地方出張に出てしまうので、留守番部隊がまとまってくれないと、カカトコリさんも大変。
ただ、通院していることを隠していたのは、気持ちは理解できるが、事実なので自分でカミングアウトしてもらうことにした。
うつで悩んでいる彼にチャンスを提供したいと思ったから。
判断基準は「公共の福祉」
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◆ チャンスになる正しい判断
あなたの下す経営判断は本当に正しいだろうか。
真剣に悩み始めるときりがない「正しい」という言葉。
よく言われる事例にこんなのがある。
数人を殺したら死刑だが、数万人を殺したら偉人になれる。
最近の経済界では当たり前のように言われている法令順守。
カカトコリさん的には、ついつい、突っ込みたくなる。
法令が偉いように教育されているし、基本的にはまちがっていないと信じたいのだが、所詮は人間がすること。
間違いがないと思う方がどうかしている。
また、せっかく法令があっても誤解されて伝わっている場合もある。
日常的によく見かけるのは、救急車などの緊急車両が近づいた時の交差点における、一般車両の対応。
おそらく、ほとんどの教習所で緊急車両が近づいたら即刻停車と指導しているのか、自車が緊急車両の通行を妨害していても停止し続けている。
道路交通法の主文に法律の目的として「円滑な交通の確保」と書いている。
つまり、緊急車両を優先通行させるためには交差点付近では停車しない方が良い時が多いのに、目的を知らないか、誤解しているがために間違った対応をしてしまう。
同じような誤解で、コンサル場面で多いのが「個人情報保護法」対策。
かぎになるのは「本人の同意」。
名刺交換しただけで、本人の同意なく、ダイレクトメールやメールマガジンを送ってくる人がいる。
たしかに、名刺に書いている情報は個人情報として扱われないし、その必要もない。
ホームぺージに公開しているメールアドレスも同じ。
だからと言って、同意なく送ってくるのは広い意味でのスパム行為。
ややこしいのは、セクハラと一緒で、受けた側の感じ方次第。
ビジネスシーンでは、「送って良いですか」の一言がマナーだと思っています。
もちろん、弁護士などの法律の専門家じゃないので、カカトコリさんも関連するすべての法律を知っているわけでもないし、もっと言えば、知らないうちに法令違反をしているかもしれません。
法令の中には税法のように、毎年のように更新されるものもあるから。
そんな状況の中でも、正しいと思われる判断を求められるのが、経営者と言う仕事です。
カカトコリさんが気にかけているのは、『評伝 出光佐三―士魂商才の軌跡』(高倉 秀二著 プレジデント社)の仲だったと思うけど、『公共の福祉』という言葉。
狭い意味では、社員の福利厚生のようにも受け取れるこの言葉。
実はすごく奥が深い。
社員の福利厚生も、会社が存在しなければ根本的な意味がないし、適正な利潤が無ければ実行予算がつかない。
じゃぁ、社員だけの福利厚生だけで良いのかと言えば、経営規模に関係なく、社会とのかかわりの中でしか、企業も存在できない。
いち企業として、法人として、社会にどんな恩返しができるかを考え始めたころに、出光佐三翁という経営者を紹介された。
残念ながら、直接お会いしたことはない。
その出光さんが最も気にしておられたのが『公共の福祉』
たとえば映画にもなった『海賊と呼ばれた男』(百田尚樹著 講談社)に詳しいが、世界の石油はアングロサクソン系の石油メジャーに牛耳られている。
もし、出光の株を石油メジャーが握ってしまったらどうなるだろうか。
いくら日本政府が動いたところで、競争の原理がはたらくだろうか。
困るのは、国民、一般消費者であることに間違いはないでしょう。
おなじような発想でカカトコリさん的な、正しい判断のもとになっている公共の福祉は次の4つ
起業が出来る公共の福祉への貢献
ビジネスチャンスの創造
雇用の創出と維持、確保
納税
協力業者・お客様との相互扶助
社員を守り、お客様に便宜を図り、期待に応える
正しい判断を繰り返し、世の中になくてはならない存在になりたいものだ
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