職人はなぜ経営破綻するのか

      2021/12/11

職人さんは技術が素晴らしく、腕がいいのは当たり前。
当たり前すぎて、強みにも自慢にもなりません。
その次ができないと経営破綻してしまいます。

ようこそ 岡山の経営コンサルタント カカトコリです。
ビジネスの入り口は集客です。
集客を入り口とした経営コンサルタント。
特にBtoBのお仕事の販路開拓や新規開拓を低予算で仕組み化することが得意で「集客の鬼」と呼ばれることが多いです。
 
専門技術や専門知識を活用し、もっと稼ぎたい方へ
 
たとえば
金属加工や土木建築の職人さん
エステや理美容などの専門技術をお持ちの方
料理人やプロドライバーなど自分の腕で稼いでいる方
士業やプログラマーなど専門知識を磨いている方
 
日夜、技術を磨いたり、専門知識を探求しているにも関わらず、思うように稼げていないとしたら、どこに問題があるのでしょう?

破産した、山口県のある職人さんが言っていました。

「自分は職人にはなれたけど、経営者にはなれなかった」と

◆ 職人はなぜ経営破綻するのか

まずは、事例をひとつ紹介しよう
 
とある散髪屋さん。

髪をカットし、シャンプーに髭剃り、仕上げのセットもしてもらった後のオーナー理容師さんのひとことで行かなくなった。

「どうです?速いでしょう」

通常のメンズの散髪だと、一時間弱くらいはかかる。

本当に、急いでいるときには10分カットのお店もいくらでもある。
 
言われて、時計を見ると、たしかに30分ほどで仕上がっているので、遅くはないけど、速くもない。

おそらく、ご主人にしてみれば、シャンプーや髭剃りまでやっての30分は速いとアピールしたいのだろうけど、先ほども言ったようにスピードを求めているときには10分カットのお店に行く。
 
地域密着型の散髪屋さんに求められるものはスピードじゃないと思うんだけどな。
 
三人の石工の話しをご存知だろうか?

ドラッカーが著作の中で紹介して有名になったが元々は聖書の中に出てくるたとえ話し。

ある時、通りすがりの旅人が三人の石工に質問をしてみた。

「何をしているんですか?」と

一人目の石工いわく

「これで食べている」

二人目の石工いわく

「国で一番の仕事をしている」

そして、三人目の石工いわく

「将来の街の人々のために集会所になるような教会を建てている」

見た目は同じ作業でも、その目的をどのようにとらえているかで、なすべきことが変わってくるというお話し。

先ほどの散髪屋さんの事例に戻ろう。

理美容のお仕事で、お客様は技術だけを求めているのだろうか?
 
まぁ、どっちみちやらない人の方が多いだろうけど、もし、あなたが理美容師で地区で一番の技術を持っていると自負するなら、ひとことも話さない接客をしてみることをお薦めする。

おそらく、二度とそのお客様の来店は見込めないだろう。

お客様はくつろぎやいやしを求めて来店しているんじゃないんだろうか?

カカトコリさんの友人で、ゴッドハンドの異名をもつ美容師さんが東京にいる。

タレントさんや芸能人の方々からご指名を受け、海外ロケなどにも帯同するような凄い人。

彼女いわく。

技術だけなら自分よりも凄い人はいくらでもいる。
ご指名をいただけるのは、本番前の会話がプレッシャーでガチガチになっている気持ちを和らげるのがうまいから。

なんだそうだ。

もうひとり、事例を紹介しよう。

尊敬している友人の一人。

尊敬している部分が多すぎて、どこから紹介しようかと思うくらい凄いやつ。

職業は運送会社経営。

もと、プロドライバー。

「なんで、お客様から選ばれるのか?」と質問してみた。

運送会社と言っても、中小企業なので、なんでも運ぶわけじゃない。

トラック自体もどちらかというと、特殊荷物の専用車両なので、それ以外の荷物は運べない。

にもかかわらず、「もう、仕事はいらんわ」というくらい繁盛している。

留意している点はひとつだけ。

お客様のニーズのうち、最優先なニーズに対応している。

(それが何かはヒミツ 笑)

つまい、冒頭の石工の事例で言えば、2番ではないということ。

何が言いたいのかというと、技術者や専門職が陥りやすい蟻地獄がある。

お客様が技術や専門知識を買ってくれていると思い込んでいると、お客様の本当にニーズが見えなくなってくるということ。

お客様の本当のニーズが解っていないと、さらに技術や専門知識を高めようと、這い上がれない蟻地獄の中でもがき続けていないか?

もちろん、トランプと同じで、手持ちのカードとして技術や専門知識のレベルは高い方が有利だが、あくまでも有利なだけの事で、絶対条件じゃない。

絶対条件は、お客様のニーズは何か、ニーズの中の優先順位は何かを把握し、それに対応すること。

ついでに言えば、自分が教えられた技術や専門知識は教えることもできるよ。

二番目の事例のように、経営者が現場を知っている方が有利だけど、最近、土木建築や金属加工の経営者の中には見目麗しい女性経営者さんも増えている。
 
女性経営者は雑談がうまく、お客様のニーズを聞き出すのがうまい。

これからは技術だけの職人では生き残れない時代がやってくる。

どうすれば、口下手な職人でもお客様の本音のニーズを聞き出すことが出来るでしょうか?

カカトコリさんがかかわった、ある、機械修理屋さんはブレイクするまで2年かかったけど、前年対比で売上も利益も346%を達成した、人見知りな職人さんもいます。




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