社員が主体的になる規則とは 

      2021/09/08

ようこそ 岡山の経営コンサルタント カカトコリです。
ビジネスの入り口は集客です。
集客を入り口とした経営コンサルタント。
特にBtoBのお仕事の販路開拓や新規開拓を低予算で仕組み化することが得意で「集客の鬼」と呼ばれることが多いです。

昨日は人生初のフルマラソン

予想外に筋肉痛もなく、すでに復活しているカカトコリ。
 
もっと効率的な練習方法を身に着けたらどうなるんだろう?
 
と、ひそかに次の目標を計画中です。

ところで、想像してみて下さい。

あなたの会社の部下が同じように、自主的に、主体的に次々と仕事をこなすようになったらどんなことが起こりますか?

「やったね!」と喜ぶ声が聞こえてきたり、社員同士でハグしあって喜んでいる場面を。

リーダーであるあなたはどんな気持ちになることでしょう?

◆ 社員が主体的になる規則とは 

「社員がもっと主体的に仕事をしてくれるようになったらなぁ」

と、嘆きとも、愚痴ともつかないようなことをおっしゃる中小企業経営者の多いこと。

しかも、ほとんどの中小零細企業の社長さんが気づかれていないところが痛い。

社長さん自身がボトルネック、つまりはっきり言って邪魔になっていることに。

確かに、大手企業と違い、我々、中小零細企業にはゆとりが少ないので、「失敗してほしくない」という気持ちは、痛いほど解ります。

が、悲しいかな、人間は経験からしか学ぶことはできません。

単なる知識と、体験談ではどちらが参考になりますか?

しかも、それが自分の体験だったら。

ということです。

さて、本日は社員さんが主体的に仕事をしたらどうなるのか、事例を2社挙げていきましょう。

まず、すべきことは事業目的やビジョンの共有です。

なんのためにこの仕事をしているのか。

この仕事を通じて、社会にどんな貢献ができるのか。

仕事を通じて社会貢献するために、どんな世界観を目指すのか。

まずはカカトコリさんも関わった事例から。

そのプロジェクトのミッションは、屋根の軽量化で地震に強い住宅を提供することで生活の安心に貢献する、です。

きっかけは、阪神淡路大震災。

阪神淡路大震災では、多くの住宅が倒壊しました。

その後の調査で、日本建築特有の重い屋根瓦が原因ではないかと言われました。

そこで、その建材メーカーさんは、従来の瓦屋根よりも軽量でかつ強度のある屋根材の開発に着手しました。

まだ、30代になったばかりだったけど、初めての上場企業からのお仕事ということで、増え始めた白髪をわざと目立つように小細工したことを懐かしく思い出します。

初回面談で、想像は大きく崩れ去りました。

研究開発の最高責任者の部長さんとの面談の時のことです。

作業着に身を包んだ、同世代のイケメンが応接室に入ってきました。

「初めまして」と専務の肩書の入った名刺を差し出しつつ言いました。

「(かくかくしかじかで)担当部長の〇〇さんの指名により参上しました」

「私が、その〇〇です」

おもわず

「若いんですねぇ」とついつい。

なんでも、開発室の精鋭には、専門分野はバラバラだけど、大学院や大学を卒業したばかりで、発想のユニークな人間ばかりを集めているとのこと。

しかも、ほかの社員のような社員教育をすると、その事実、例えば工場にある設備の種類とかが既成概念となり、開発の邪魔になるので自社工場すら見せないのだとか。

その代わりに、普通の社員じゃ思いつかないような突拍子もないアイディアを期待しているのだそうです。

その成果として開発されたのが、セメントだけだと割れやすいので、特殊な繊維を混ぜることで軽量のまま強度を向上させるという特許。

和風建築では、土壁を塗る時に、土の中に藁を混ぜるんだけど、原理的には同じようなものだと思ってください。

ちなみに、弊社に求められたのは、その新開発の素材を工業製品としてライン化する際のコスパの良い加工方法の指導です。

つまり、明確な目標(軽量化と郷土改善)に対し、手段(セメントと特殊繊維の混合)はできたので目標(採算ライン)を達成する方法を考えろと。

もちろん、ミッションはクリアしました。

で、言いたいのはそんなことじゃない。

担当部長は目的を共有したら、その後は一度も現場に顔を出しませんでした。

「あとは現場に任せたから」と。

そして、現場の開発者が冗談半分に行っていたのは

「犯罪以外なら何でもあり」という言葉。

よく、企業のマニュアルには「こんな時はこうしろ」みたいなことばかりが書かれています。

ところが、この開発部署にはしてはいけない事しかない。

つまり、それ以外は当事者の良心と責任に任せてしまって、まさに放牧状態(笑

開発という部署だからなのか、そういう社風のなのか。

主体性を持つということは、自由度を認める代わりに責任も負ってもらうことじゃないですか?

それなのに、「ああしろ」「こうしろ」とマニュアルや規則でしばって、自由度はどこに置いてきたのでしょうか。

次の事例に行きましょう。

マニュアルもなければ、してはいけないことの指導もしていないんだろうな、という事例。

皆さんの元には、一日に何件くらいの迷惑メールが届きますか?

ホームページに公開していたり、名刺に明記されていたりするメールアドレスは個人情報保護法の対象外です。

なので、知らないで、メールでダイレクトメールを送り付けてくるんでしょうね。

新規開拓や販路拡大のために。

この行為は立派な違法行為です。

しかも、罰金は3千万円。

それだけではありません。

多くの受信者が「スパム」とか「迷惑メール」だとワクチンに登録するとそのドメインは使えなくなるのだとか
(ここは聞いた話です)

本当に社員さんに主体的に仕事をしてほしいのなら、この言葉を覚えておきましょう。

「しなければならない事より、してはいけないこと」

目的やビジョンの共有が出来たら、次は手段を考える順番です。

その手段が違法だったり、公序良俗に反しない限り、なんでもあり。

目標達成の方法は何とかなります。

ちなみに、その建材メーカーさんの場合、若手の開発陣がひらめいた手段を採算ベースに乗せるのはベテランの職工さんやカカトコリさんのような外部の専門家の出番でした。

いろんな社員教育の方法があるもんですね。




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